
日本人としての強みを活かすことのできる日本人学校の教員という仕事があります。日本人学校の教員の多くは現地で採用されています。
今回はスウェーデンの日本人学校の現地採用を目指す方に、私が調べた募集要綱や現地で耳にする採用状況についてまとめてみました。
日本人学校とは
海外で日本の教育を行なっている施設には大きく4つの種類があります。
日本人学校 | 日本国内の小・中学校または高等学校と同等の教育を行う目的で設置されている全日制の学校で、文部科学大臣が認定した学校。○○日本人校という名称となっている。 |
補習授業校 | 主として現地校等に通学しながら、土曜日や平日の放課後を利用して日本国内の学校で学ぶ国語等を教育するために文部科学省、外務省から政府援助を受けている教育施設。○○補習校という名称になっている。 |
私立在外教育施設 | 主として日本国内の学校法人等が海外に設置した全日制の学校で、文部科学大臣が認定した学校。例えば立教英国学院、早稲田大学系属早稲田渋谷シンガポール校など。 |
補習教室・その他 | 文部科学省、外務省の援助対象校にはなっていないが、日本人学校・補習授業校と同様に日本人の子どもに対して日本語による教育を実施している教育施設。 |
参考:http://www.joes.or.jp/zaigai/detail
スウェーデンの日本人学校
スウェーデンにには厳密には日本人学校はなく、ストックホルムとヨーテボリにそれぞれストックホルム補習授業校とヨーテボリ補習授業校が存在します。またデンマークのコペンハーゲン補習校では、スウェーデン南部からの生徒を受け入れています。
ちなみに現地では補習授業校を補習校と呼んでいます。そのため今後の記述は補習校で書いていきます。
募集内容と応募資格
ストックホルムとコペンハーゲンの補習校は確認できたので載せておきます。
ストックホルムとコペンハーゲンの補習校はどちらも毎週土曜日に勤務する常勤と、急に先生が必要になったときの非常勤の両方を募集しています。また教員資格については必ずしも持っていなくてもよいようです。
興味がある方はそれぞれの補習校に直接問い合わせしてみましょう。
ストックホルム日本人補習校
募集職種:常勤・非常勤
科 目:国語・算数
学 年:小学部 1~6年、中学部 1~3年
勤務時間:土曜日 8時30分~14時30分
勤務場所:ストックホルム市内
資 格 等:日本の教員免許(小学校、あるいは中学校の免許:教科は問わない)
コペンハーゲン日本人補習校
募集職種:常勤・非常勤
科 目:国語・算数
学 年:小学部 1~6年、中学部 1~3年
勤務時間:土曜日 8時45分~12時35分
勤務場所:コペンハーゲン市内
資 格 等:教員免許の有無は問わない。教育経験のある方は優遇。
実際の採用状況
ストックホルム日本人補習校の人伝に聞いた噂ですが、それを中心にお伝えします。
ストックホルム日本人補習校には常勤で働きたいという人が何人か登録されているようです。ただ、経験が優遇されるので必ずしも早いもの順で決まるわけではないとのことです。人員も限られているので即戦力が歓迎される傾向があるようです。
長く働いている先生もいますが、特に若い先生を中心に数年で辞められてしまうケースが多いようです。他の国へ行ってしまったり、平日の仕事が決まったりして辞められてしまうのでしょうね。
そのため、1・2年待てば十分チャンスはありそうです。特にここ数年は毎年新しい先生が入っているように思います。
また募集資格には教員免許が入っていますが、働いている人で資格を持っていない人を知っています。資格が無くても興味がある方は応募してみてはどうかな、と個人的には思います。
現地採用を目指すには
現地採用を目指すにはまずはご希望の補習校へコンタクトを取りましょう。
履歴書の作成や面接は、対応者が日本人なので基本は日本と同じと考えてよいでしょう。たとえあなたが外国馴れしていようとも、服装や言葉使いには注意してください。ラフ過ぎるのは禁物です。補習校は小さな日本です。
また、ボランティアはどの補習校でも歓迎しているようなので、最初はボランティアとしてどんな職場か見てみるのもよいのではないでしょうか。
まとめに
私もストックホルムの補習校へ行ったことがありますが、当たらい前ですが日本人ばっかりでスウェーデンにいることを忘れてしまいました。良くも悪くも、すごく日本らしい場所だなという印象です。
ご興味のある方はご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
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