
スウェーデンにサンボビザで来ても2年と経たず帰ってしまう人がいます。
今回は彼らがなぜスウェーデンに住むことを辞めてしまったのか、彼らの失敗パターンをまとめました。
パートナーとの別れ
パートナーとの別れでスウェーデンを去ってししまうパターンは一番多いのではないかと思います。
数字で見るとスウェーデンの離婚率は0.27%(1,000人に対して2.7人が離婚)ほどです。日本の離婚率は0.17%(1,000人に対して1.7人が離婚)なので、確かにスウェーデンでは日本より離婚するカップルが多いようです。
ただサンボという事実婚制度があるように、そもそも結婚しているカップルは少なく、一概に数だけで捉えられない部分があります。
スウェーデンで離婚が多い理由は、この国では男性も女性も同様に働くため、経済的に自立していることが挙げられます。専業主婦はほぼいないので別かれても生活に支障がないんですね。
また、「好きだから(大事だから)一緒にいる」のであって相手を嫌いになったら結婚生活は終了です。嫌いとまでいかなくとも、お互いの人生計画や価値観や恋愛事情などで方向が一致しなければ、それぞれの大切な事に向かい結婚を解消をする自由な思考を持っています。
子供がいたとしてもそれぞれ働いているため、また社会制度としてサポートされているため養育費の問題はありません。両親が不仲でいる方が子供の精神にとって悪影響という考え方です。離婚が世間体として悪いというイメージもありません。
長くなってしまいましたが、スウェーデンはそんな自由な結婚観の社会なので、サンボ(事実婚)をする事やその解消は日本ほど重い決断ではありません。
そのためパートナーとの関係解消で帰国するケースは多いです。
暗いのが嫌
スウェーデンの冬は長く、寒く、暗いです。言葉で聞くだけだと「それがなんだ」と思うかもしれませんが、体験するとこれがなかなか大変です。特に日本人にとっては暗さが問題です。
暗いとだんだんと気分が滅入ってきます。そんなときにパートナーとの喧嘩や仕事での失敗なんかが重なると余計落ち込みます。暗いのを理由に家に引きこもりがちになりますし、家の中で鬱々と過ごす時間が増えます。
実際スウェーデン人も家に引きこもるため街から人が消えます。そして心なしか彼らの性格も冬は暗くなっている気がします。
スウェーデンで暮らすうえで避けては通れないので、冬の楽しみを見つけて乗り切ってください。
専業主婦に対する周囲からのプレッシャー
専業主婦という選択肢がほぼないスウェーデンでは、仕事をしていないことに対して世間体がとっても悪いです。
仕事をしていない場合、スウェーデンでは周囲の仲間やパートナーの両親・親戚からのプレッシャーを感じることになります。他人との会話でも仕事の話題になることが多いので働いていないとちょっと引け目を感じます。
自分で働きたい!と考えている方は問題ないですが、仕事をしない選択肢も欲しい!と思っている人には少々辛いかもしれません。
いい仕事がない
仕事を探してもなかなか日本と同じように見つけられない現実があります。
確かに日本食レストランや清掃など、本当になんでもいいという場合は探せばあります。ただ、日本で働いていたようにしっかりした企業の事務職として働きたい、というような希望がある場合はかなりハードルが高いと思ってよいでしょう。
スウェーデンでは、スウェーデン人でさえ就職が厳しい状況が続いています。その中で、日本人である私たちが彼らと同じ土俵で競わなければならないのですから、難しさは想像に難くありません。
やっぱり日本にいた方が稼げる
スウェーデンはご存知のとおり税金が高い国です。最初に給与明細から減額されている税金の額を見たときは驚きました。また、食事や生活用品、家賃などの物価も高く設定されています。
つまり、手元に入ってくるお金は抑えられ、食費や固定費は多く出ていってしまします。ぶっちゃけ日本にいた方が稼げるという現実があります。
もちろん老後や子供へのサポートが充実しているので、長い目で見ると福祉国家の恩恵は受けられるはずです。日本とスウェーデンを比べどちらの社会制度が優れているかと一概に評価することはできません。
25歳~35歳くらいのカップルで子供もいなければ実感する事になるでしょう。
退屈
スウェーデンの国民は質素で堅実な考えを持った人が多いように思います。少なくとも連日飲み歩いていたり、お金のかかる趣味を極めていたりという人とあまり出会ったことがありません。レストランも娯楽施設も、日本と比べると随分少ないです。
これって若い人からすると少々退屈で刺激が少なく感じる部分かと思います。
東京で過ごしていた自分も、(東京ほどは望みませんが)スウェーデンにもっと賑やかさが欲しいなと思ったりします。
まとめに
今回はスウェーデンにサンボビザで来た人たちの失敗パターンをご紹介しました。
これからスウェーデンにサンボで来る方は、こんな辛さがあるんだということを知っておいてはいかがでしょうか。