
別の記事で中国国際航空(AIR CHINA)を使った経験をまとめたのですが、実はその後別のタイミングにAIR CHINAを使った際に散々な目にあいました。そしてそのときにAIR CHINAの恐ろしさはこれかと身をもって体感したのでその経験を紹介したいと思います。
もくじ
悲劇の始まり
2017年夏、私とスウェーデン人の彼は日本からストックホルムに行く飛行機に乗りました。このときの旅路は、日本(羽田空港)~中国経由(北京国際空港)~ストックホルム(アーランダ空港)というものでした。ちなみに私は妊娠中7カ月で、おなかも大きくなっていたので妊婦と言わなくても周りに分かってもらえるような状態でした。
チケットの手配が遅くなってしまい、安いチケットは中国国際航空(AIR CHINA)のみ。私自身はおおざっぱな性格なので多少中国人がうるさくてもそこまで気になりません。前回特に問題はなく旅ができたので今回も大丈夫かとAIR CHINAで行くことにしました。
この日、羽田出発は時間どおりでしたが、北京周辺は天候が悪くなかなか着陸ができませんでした。とうとう私たちの飛行機は予定していた北京国際空港ではなく中国の別の空港(あまり有名ではなく名称は忘れました)に一時着陸することになりました。
飛行機の機内で待たされること2時間
羽田~北京は通常3時間ほど、今回その謎の空港(名称忘れた)に下りたのは羽田出発から4時間ほど経った頃でした。狭い機内でモニターもなく私たちはすでに時間を持て余していました。「やっとこの機内から出られる」そう思っていたのですが、一向に出口は開かず私たちは機内での待機を余儀なくされました。
大したアナウンスもないまま、およそ2時間ほど謎空港の機内で待たされる私たち・・・。おそらくAIR CHINAとしては天候が回復すれば予定の北京空港へ飛びたかったのでしょうが天候は回復しなかったのか、結局飛行機を降りることに。「やっとか!」それが素直な感想だったかと思います。判断の遅さ、情報共有の少なさに少々不満が募りました。
ビザがなくてゲートを通れない?!
悲劇はまだまだ続きます。
私たちは謎の空港で一先ず待機することになりました。そしてその空港が国内線の空港なのか入国ゲートを通ることに。まずは私がパスポートを見せゲートを通過しました。しかしその後、彼がなかなか通されない・・・。理由は私は日本のパスポートを持っているので中国にビザ無しで入ることが出来るが、スウェーデンパスポートの彼はビザが無いと中国に入れないとの事。
「天候とはいえAIR CHINAの判断でこの空港に入ったのにゲートを通れないなんておかしい!」周囲には同じようにゲートを通れないヨーロッパ籍と思われる人たちが列をなしています。
そして交渉が出来たのかおよそ1時間後、やっとスウェーデン人の彼もゲートを通され私たちは謎空港に入ることが出来ました。
「なんて融通の利かない国だろうね。」そんな文句を言いながら私たちは空港で次のアナウンスを待ちました。この時時刻は15時頃、それでも今日中にスウェーデンに向けて飛行機が飛ぶかなとぼんやり考えていました。
謎空港についてカフェで待っていると、当初の予定だった北京空港まで飛行機を飛ばすとアナウンスがありました。
その後私たちは飛行機で北京空港に無事?到着。時刻は18時頃になっていました。予定通りであれば北京空港にはお昼の12時頃についていたはずなのに・・。私たちはこの時点でかなり疲れていました。
しかしここからが戦いの始まりでした。
大混乱の空港とマナーの悪い中国人
北京空港に入ると空港内は天候不良で欠航や遅延になった便の人々で溢れかえっていました。どこもかしこも人だらけ。そして私たちの便もあえなく欠航が決まりました。
妊婦の私も彼もヘトヘト。早くホテルで休みたいと思っていましたが、空港が混乱状態で今後のアナウンスが全然入手できません。空港のWi-Fiの接続を試みるもダメ。この後何をどう手続きすればいいのか。そして周りの旅行客も私たちと同じ状況で右往左往しているのでした。
私たちはまず、ホテルを手配してくれそうなカウンターに行きました。でもそこで伝えられたことは、まず明日の振り替え便のチケットを入手して欲しい。振り替えチケットを持っている人から順にホテルを手配する。とのことでした。そこで仕方なく明日のチケットを入手しにいくことに。
そしてそこで目にしたのが振り替えのチケットを入手しようとならんでいる長蛇の列!大量の人!「まじか・・・」と言葉が出ちゃいましたよね。しかも列が列になってないんです。色んな人が横入りをして、喧嘩してる人、泣いてる赤ちゃん、全く進まない列。そんな状態なのに整備する人はおらず、カウンターも3つしかない。サッカーグランドくらいの広さで人が並んでいるのに対しカウンターが3つしかないんです、そりゃ進むはずありません。
しかもここで露呈する中国人のマナーの悪さ。特に集団になるとたちが悪い。列には並ばず横入りしてくる。並びながら間をぬって前の人を追い抜く。けんか腰で難癖をつけてくる。やたら近くに寄ってくる。これには私も彼もイライラさせられました。
やっと振り替えのチケットを取れたのが深夜の1時頃。6時間も列に並んでいたことになります。ただでさえ体が重い妊婦なのにもうヘトヘト。少しでもホテルのベッドで休みたいそう思ってホテルを手配してくれるカウンターへ向かいました。
空港内で雑魚寝をして夜を越す
やっとホテルで寝れる。
そう思って向かったカウンターですがそこで伝えられたことはなんと「もうホテルの部屋は空いていません」でした。これに対して私たちは信じられない気持ちでした。「こっちには妊婦がいるんです」そんな交渉もしましたが、ホテルが空いていないの一点張り。英語で交渉するもそこにいた中国人は英語がしっかりと分かっていないようで交渉もままなりませんでした。
その後有料でホテル手配するよと近くにいる中国人に声をかけられ、この状況で金儲けを考える中国人にまた怒りを覚える私たち。
仕方がないので重い体で、空港内の寝られるスペースで雑魚寝をしました。そして5時間ほど硬いフロアーで睡眠をとりました。
妊娠中のお腹はストレスと疲労からか痛み、硬いフロアーのため腰も痛くなりました。本当にお腹の子に何もなくて良かったです。
お詫び金の列はまた戦いの場に
翌日は天候回復!でも空港内の混乱は回復とはいきませんでした。
どこからの情報かわかりませんが、彼が空港泊になってしまった人たちにお詫び金が出るという情報をゲットしてきました。そしてお詫び金をゲットするためにまたぐちゃぐちゃの列に並ぶことに。。ここもまたすごい怒号と混乱でした。
結局2時間ほど並びゲットしたお金は、日本円で4000円ほど。しかも皺くちゃの現金をパスポートに挟まれるという賄賂みたいな渡され方です。これならホテルで寝たかったというのが正直な気持ちでした。ただこのお詫び金についてどこにもアナウンスは出ていなかったので、ゲット出来た私たちはマシだったのかもしれません。
フィンエアーで中国脱出しスウェーデンへ
中国からはお昼ごろ飛行機が飛びました。しかもここからはフィンエアー(FINN AIR)になりました。飛行機は順調にスウェーデンに向かいました。
機内ではキャビンアテンダントの方が「妊婦さん空いている席を使ってください」と空いている席で体を横に出来るよう配慮してくれました。
スウェーデンについてからは、空港職員の対応は親切で、周囲の客もフレンドリーの方ばかり。昨晩の中国との違いに、スウェーデンていい国だな、と心底感じてしまいました。
結局14時間ほどの予定だった旅が、中国での足止めで40時間ほどの長旅になりました。AIR CHINAは過去5回ほど使ったことがありましたが、紛れもなく最悪の旅でした。
まとめに
AIR CHINAの評判は色々なサイトで紹介されており、特に中国人の態度などは知っているつもりでした。でもこの旅で本当に辛いのはアクシデントの時だと気づかされました。しかも妊婦であったとしても全く配慮はなしでした。
天候不良という予想できうるアクシデントに対して客を誘導できない、ホテルを用意できないという対応力の低さ。もっと稀なアクシデント(テロとか)があったらどうなるんでしょうね。
正直私は今後AIR CHINAは使いたくないと思ってしまいました。やはり悪評には理由があったんだなと納得させられた旅でした。
もしAIR CHINAの利用をご検討されている方は最悪こんなケースもあるんだと思って利用してください。
悲劇!!番外編
AIR CHINAの機内。隣の席の中国人がなぜがスパゲッティボロネーゼを開けるのに失敗。ソースをぶちまけ、こちらのシャツに飛び散りました。
キャビンアテンダントで文句を言い席を隣から移してもらいましたが、全く・・マナーの悪いことといったらありません(泣)
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